ポスティング会社が教えたくない!交渉前に知りたい!ポスティングの単価の決まり方
ポスティングを検討している方、ポスティングを現在も行っている方が一度は疑問に思う単価について、今回解説していきたいと思います。この記事を読んで仕組みを理解し、ポスティングの戦略を考えてみてはいかがでしょうか?
1.ポスティングの仕組み
まず初めに、ポスティングは、業者の規模に関わらず人が配布を行っております。管理方法などに差があっても全国のポスティング会社は全てのチラシを人が直接ポストに投函しています。歩いて配る人、バイクや自転車で配る人、車で配る人など配布員さんによって様々ですが、全て人がポストに投函していきます。そのため、ポスティングの単価は基本的に配布員さんの人件費をもとに算出されます。近年は配布員さんの管理方法にGPSシステムが導入されて配布完了確認などが楽になったとはいえ、その配布の規模に比例して人が多く関わります。
2.エリアで違うポスティングの単価
新聞の購読者数の減少に伴い、新聞折込からポスティング広告に切り替える企業が増えてきています。年々上昇傾向にあるポスティング広告。全国単価にあまり差がない新聞折込に比べ、エリアやポスティング会社によって単価は様々です。それは何故でしょうか。
人件費をもとに算出されるポスティング料ですが、最低賃金が1,000円を超える都市部と地方では、明らかに地方のポスティング料の方が高い傾向にあります。それは、建物の密集度にもよります。大きく3つのエリアを表にしてみました。
エリア | 単価 | 人口密度 |
東京都豊島区 | 2.8円~ | 21,779人/㎢ |
福岡市 | 3.5円~ | 4,775人/㎢ |
長崎市 | 7円~ | 978人/㎢ |
このように東京都豊島区と長崎市とでは人口密度に20倍以上の差があります。もちろんその分、家と家との距離にも差があるので、配布員さんの1時間当たりの配布可能部数にも開きがあります。一見、長崎市などの地方の配布料は高いようですが、都市部との人口密度を比べてみると高いというよりもどちらかというと安いようにも思えます。ポスティングをする場合、まずは該当エリアがどれぐらいの人口密度なのか把握し、部数を検討する必要があります。
しかも、都市部に行けば行くほど同時に配布するチラシの種類も多い為、単価が安くなります。地方でも、その中心地の価格は3.5円から4円となる場合がありますが、長崎市など坂が多いエリアの場合、1時間に配布できる部数が同様のエリアに比べて少ないので、その分ポスティング料に加算されます。
業種は選びますが、大まかに○○市内エリアフリーで依頼すると配布しやすいエリアに割り振れますので、単価交渉が可能になります。ポスティング会社には、それぞれ配布しやすいエリアとそうでないエリアがあるからです。しかし、これには意図しないエリアに配布されるリスクもあるので、エリアフリーを選択される場合、充分に検討する必要があります。
3.配布方法や期間で変わる
そもそもポスティングの配布方法は大きく分けて2つあります。1種類のチラシを該当するエリアに単独で配布する「単配」と、複数の種類を該当するエリアに同時に配布する「併配」です。
単配の場合、そのチラシの配布料のみが売り上げとなるので、人件費が直接乗りかかります。それに比べ、併配の場合は同時に配布するチラシの数が多ければ多いほど1件あたりの配布料が上がって利益が出るため、価格交渉もしやすくなりますので、できれば1枚でも多く重ねて配布したいものです。
もともと併配に当たる新聞折込をされていたのならポスティングも併配で問題ないかと思いますが、単独配布にこだわる方は、ある程度のポスティング料は覚悟した方がいいでしょう。
もう一つのポイントが配布期間です。配布期間が1週間なのか、1ヵ月なのかで大きく変わってきます。それぞれわかりやすく解説します。
1週間 | ポスティング会社で最も多い1回の配布期間です。 ここでの併配の枚数が基本的な価格となります。 |
1ヵ月 | チラシの枚数が少ない週のエリアに重ねることができるため、 単価が安くなる可能性があります。 |
配布期間はとても重要です。イベントなど集客系のチラシの場合は日にちが決まっていますが、求人や定期的なチラシの場合、わざわざ1週間にこだわらず、期間を長めにとって配布料を下げ、その分配布回数を上げることで、期待される効果が変わってきます。
4.まとめ
いかがでしたか?新聞折込が世帯数の50%を下回った現在、ポスティングに移行するクライアントが増えてきていますが、まず検討されるのが価格です。何故その価格が決まっているのか?充分に理解して交渉をおこなう必要があります。広告戦略は企業にとってとても重要です。しかし、費用をかければいいかいうとそうではありません。無駄な費用を削減し広告の戦略を増やしたり、頻度を増やすことで今まで以上の効果が期待されます。