候補者必見!知っておきたい選挙告示前にできること&できないこと
もしもあなたやあなたの身近な人が選挙の立候補を決めたなら、当選するためにもどのようにアピールしようか考えることが必要です。
しかし、公職選挙法で「選挙告示前にできること・禁止されていること」が定められています。特に、「禁止されていること」に該当する活動を行うと当選無効や刑事罰となる可能性もあります。
公職選挙法の内容をしっかり理解しながら、これからどんな活動をしていこうか考えていきしょう。
1.選挙告示前にできること
まず選挙告示前にできることは以下の3つです。
- 政治活動
- 立候補の準備行為
- 選挙運動の準備行為
それぞれどんな活動ができるのか、具体例を踏まえながら確認していきましょう。
①政治活動
政治活動とは「政治上の目的をもって行われるいっさいの活動から、選挙運動にわたる行為を除いたもの」(参考:東京都選挙管理委員会事務局「選挙Q&A(選挙運動と政治活動) | 東京都選挙管理委員会 (tokyo.lg.jp)」)であり、「政治上の目的をもって行われるいっさいの活動が政治活動」です。そのため、選挙告示前の「禁止事項」となる『選挙活動』も政治活動の一部となります。
例えば、以下のような活動は選挙告示までに行ってもよい政治活動になっています。
- 政策の普及や宣伝、党勢拡大のための活動
- 後援会活動
- 街頭演説会や講演会
- 議会報告会などの開催
- 地盤培養行為(自身の選挙区で政見を伝える)
- 社交的行為
ただし、記載・話している文言によっては、行っている活動が選挙活動とみなされ、選挙告示前の禁止事項に該当してしまう可能性もあるため「政治活動」と「選挙活動」の違いを事前に確認しておきましょう。
②立候補の準備行為
選挙告示前1~2ヶ月前頃になると、立候補の準備を行っていきましょう。準備する内容は主に2つです。
立候補予定者の説明会への参加
選挙管理委員会が主催する「立候補予定者の説明会」が開催されます。届出に必要な書類や事前審査の説明を受けることができます。
事前審査を受ける
立候補するためには、告示日当日に必要な書類を提出&受理される必要があります。時間外の提出や内容に不備があると受理されません。そうならないために「事前審査制」があり、告示日より前に書類のチェックをしてもらえます。選挙管理委員会によっては、締め切り日が早めに設定されているところもあるので、予定を確認しておきましょう。
また選挙期間中に配布する「選挙公報」も事前審査で提出を求められるようになってきています。こちらも合わせて、締め切りを確認し、スケジュールに組み込んでおきましょう。
③選挙活動の準備行為
立候補の準備が整ったら、次は選挙活動の準備を行いましょう。選挙活動の準備として以下のようなものがあります。
- 選挙自動車用のレンタルの内交渉
- 選挙期間中に活用するPRグッズの作成
- 選挙期間中に手伝ってもらうスタッフの雇い入れ内交渉
- 選挙事務所の設置 など
外注などの手配がたくさんあるため、選挙までの予定を逆算しいつまでにどんな準備が必要なのか、スケジュールをたてておくことがポイントです。
2.選挙告示前の禁止事項
では、選挙告示前の禁止事項にはどんなことが該当するのでしょうか。
総務省HP(総務省|現行の選挙運動の規制 (soumu.go.jp))によると「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為」とあります。いわゆる『選挙活動』といわれる行為です。
例えば、演説や配布物の中で以下のような記載や文言があると「選挙活動」とみなされます。
- 「××地方選挙」「○○議会議員選挙」など特定の選挙名がある
- タスキに「○○選挙に立候補する山田花子です」など特定の候補者の名前がある
- 「一票をお願いします」など投票のお願いの呼びかけを行う
以上のような活動は「選挙活動」とみなされます。選挙告示前の活動で使用する配布物、街頭演説を行う際には、文言や記載内容が「禁止事項」に該当しないかをチェックしましょう。
3.有権者に声を届けるには「ポスティング」がオススメ!
ポスティングは政治活動の一環であれば、選挙告示前からの配布可能とされています。
街頭での挨拶や演説、配布物を渡すことも有効な活動ですが、移動中や仕事中の方の行き来も多く、自身の選挙区以外の有権者にも訴えている可能性があります。
限られた時間の中で、自身の選挙区の有権者に考えや声をしっかり届けたいという方には「ポスティング」がオススメです!
ポスティングは、エリアを絞って配布することができるので、自身の選挙区の有権者に限定して配布することができます。また有権者の手元に配布物が届いたあとは、有権者の時間のあるときにゆっくり読んでもらうこともできるので、候補者の考えや意見を理解してもらいやすくなります。
4.立候補することを決めたら、まずは公職選挙法の確認を!
今回、選挙告示前のできること、禁止されていることをご紹介しました。
同じような活動をしていても、話している内容や記載している文言によって公職選挙法に反する活動になる場合があります。公職選挙法をしっかり確認しながら活動をすすめていきましょう!