聞いたことがあるけれど、詳しく知らない方も多い!反響を呼ぶチラシを作成するために必要な【ABテスト】って?
ポスティングの効果は、チラシに書かれている内容やレイアウトが大きく影響します。そのため、集客が見込める地域や時間帯を狙ったにも関わらず反響が乏しい場合は、チラシそのものを見直す必要があります。
今回は、より効果が出るチラシを作成するために有用なABテストの実施方法や注意点をご紹介します。
1.ABテストとは
ABテストとは、同じ条件下で文字やデザインなどの一部を変えた2種類の広告を用意し、どちらの広告が集客に繋がったのかをテストする方法です。よくwebマーケティング等で使われますが、ポスティングの場合は、配布する地域や時間、チラシの数などの条件を揃えやすいため、ABテストが正確に行いやすいと言えます。
また、テストの結果を受けて理想的なチラシを作り上げたとしても、その後他店舗のオープンや流行などの影響で同じチラシでも集客力が低下してしまう可能性があります。そのため、定期的にテストを行うことでより反響のあるチラシを作成することができます。
2.成果を上げるABテストの進め方
ABテストは、PDCAサイクルに沿って実施すると効率よく進めることができます。
PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4段階を繰り返し行って品質を改善する方法のことです。ここでは、PDCAサイクルに当てはめながらABテストの進め方をご紹介します。
①Plan(計画)
まずは、「ABテストを実施して何を解決したいのか」という目的を立て、その上で目的を達成するための具体的な仮説を立てましょう。例えば、エステサロンの場合は「新規顧客獲得率を○%アップさせる」ために「お得な体験チケットを付けた方が新規顧客の獲得ができる」と仮定します。
②Do(実行)
立てた仮説を検証するために必要なチラシを2種類用意します。テストを行う際の注意点については後述しますが、正確なテストが行えなかった場合は追加でテストが必要になる場合があります。テストにはチラシの作成費用や人件費、時間がかかるため、正確にテストが行えるよう入念に準備をする必要があります。
③Check(評価)
テストを行った後は、事前に立てた目標を達成できたのか、事前に立てた仮説は立証されたのかを評価します。
④Action(改善)
目的や仮説の評価を終えたら、どのようにチラシを改善させるのかを丁寧に検討しまししょう。その後、実際に成果が出た方のチラシを参考にしながら、適宜文字やデザインを差し替えてチラシの完成度を上げていきます。
また、テストを通じて新しい課題を発見したり、結果が不十分だと感じたりした場合は、再度テストをする必要があります。その際は、「①Plan(計画)」に戻り、再度仮説を立て検証をしていきましょう。
3.ABテストを行う際の注意点
ABテストは、正しい方法で行わないと正確な結果が得られないばかりか、チラシの改悪に繋がってしまう可能性があります。ここでは、テストを行う際に特に注意すべきポイントを3つにご紹介します。
①同じ条件下でテストする
チラシAとBで配布地域や期間、部数などの条件を揃え、チラシのどの要素が結果に影響しているのかを正確に把握することができます。実際は、全て同じ条件下でのテストは難しいですが、条件の偏りを最小限にすることで、チラシの内容以外の要因が影響するリスクを減らせます。
②比較要素は最低限に絞る
テストの項目が多ければ多いほど、どの要素が結果に影響したのかを判断しにくくなります。また、それを分析するために再度テストが必要になってしまう可能性もあります。検証したい項目がいくつかある場合は、1回のテストに複数の比較要素を詰め込むのではなく、テストの回数を増やすことが重要です。一見手間がかかるように思えますが、比較する要素は最低限に絞りましょう。
③十分なチラシの配布数と期間を準備する
チラシの配布数が少ないと、極端なケースがあった場合に結果が大きく左右されてしまう可能性があります。また、例えばキャンペーン中の集客アップを目的に掲げている場合は、キャンペーンが開始して数日でテストを切り上げてしまうと、天候や交通状況などチラシの内容以外の要因が結果に影響を及ぼしてしまいます。テストを終了するタイミングは、キャンペーンが終了してからに設定するなど、十分なテスト期間を設けることが大切です。
4.まとめ
結果を出すポスティングをするには、完成度の高いチラシの存在が不可欠です。そのためには、PDCAサイクルに沿ったABテストを行い、継続してチラシを見直す必要があります。テストを行う際は、なるべく同じ条件で行い、正確な結果が出せるよう準備してテストに臨みましょう。