チラシを配布する際、意外と見落とされがちなのが「住宅タイプごとの特性」です。同じエリアでも、マンションが多い地域と戸建てが多い地域では、住民の属性や生活スタイルが異なります。

そこで、本記事ではそれらの違いについて解説します。

1.ポスティング先で“反響の質”は変わる

マンションや戸建てなど住宅タイプによって住民の特性が異なっており、チラシの見られ方・響き方・反応率も変わってきます。

たとえばマンションには、若年層や単身世帯、共働き夫婦などが多く住んでおり、忙しい毎日を過ごしていることが多いです。一方、戸建て住宅の住民はファミリー層や年配者が多く、地元に根付いた生活を送っている傾向があります。

この違いを理解しないまま、同じチラシを一律に配布しても、期待した効果は得られません。

2.業種・サービスによって“刺さる先”は違う

では、どの業種がどちらに向いているのでしょうか？

マンション向き：

• 宅配弁当やクリーニング、家事代行などの時短系サービス
• フィットネスジム、英会話、趣味スクール
• テイクアウト飲食店、コンビニ連携型販促

戸建て向き：

• リフォーム・塗装・害虫駆除など住宅密着型サービス
• 学習塾、進学塾、家庭教師など子ども関連
• 地域密着型の病院・整体・歯科など

実際に不動産会社がマンション用チラシは内装写真を多く見せるデザインに、戸建て用は土地面積や駐車場の有無などを強調した構成にして、それぞれ内容を変えてポスティングしたところ、問い合わせ数が1.8倍に増加したそうです。

3.混在エリアでは“二刀流”も有効

マンションと戸建てが混在するエリアでは、あらかじめチラシを2種類作るのも効果的です。それぞれに合った訴求軸を設定し、配布時に仕分けることで効率的にアプローチできます。

例えば、同じ飲食店のチラシでも：

• 戸建て用：ファミリー向けメニューと家族割クーポンを訴求
• マンション用：お一人様ランチセット・テイクアウト割引などを強調

ポスティング会社と相談すれば、住宅タイプごとに区別して配布できる場合もあるため、こうした活用を前提とした設計が理想です。

4.ターゲット理解が“紙の力”を引き出す

ポスティングの成功は、「誰に届けるか」「どう響かせるか」にかかっています。住宅タイプごとの特性を把握し、それに合わせてチラシを設計することで、反響率は確実に変わります。

マンション vs 戸建て——単なる配布先の違いではなく、“ターゲットの違い”と捉えることで、ポスティングはもっと強力な武器になります。